らんちゅうブログ
2018年4月 2日 月曜日
粘液病か白雲病か
3月の始め頃の朝、採卵を仕掛けてみようかとプチプチをめくると魚が真っ白になって浮いていました。
前の夕ご飯は普通に食べていたのに何が何だか?分からない。
てっきり★になっていると思って掴むとなんとか生きていました。
塩水に漬けると体表のもろもろを剥がす事が出来、薄い塩浴で症状は治まりました。
その魚は結果的に前回の大潮で産卵しました。
さてそれからが大変でした。
同様の症状が加温組4舟で起こりました。
水替え時には洗面器や舟は徹底的にイソジンで消毒をしていたのに・・・です。
まあ考えれば人工授精時には違う舟の雄と雌を触ってしまいますが・・・
発病した魚は全て新水にして薄い塩浴をすると翌日は元気なのですが、
二日目にはこの通りです。
大本命雌達もこの通りです。
大切な大関兄弟魚4匹も同じ病気にかかりました。
当初は水カビ病も疑っていたのでメチレンブルーも使いましたが、
全く無効です。
水替え翌日は比較的良好です。
一日経つと水が白く濁ってきます。
剥がれた粘膜で水はこんな感じになります。
いろいろ調べて原生動物の異常繁殖を疑い、次に0.5%の塩+マゾテン0.25ml/100Lの永久薬浴を実施。
これも効果が薄く、
次にホルマリン浴を実施。
ホルマリン浴には塩は禁忌なので魚達の体表からしっかりと塩分を除いて実施。
初日は2.1ml/150Lで実施。
翌日にはかなり良さそうな実感があり、さらにホルマリン1mlを追加しました。
原因となった原虫はトリコジナかキロドネラかそれとも・・・、という事で
確定診断をしようとしました。
サンプルを綿棒でこすって病院に運び、
さあ検査だと顕微鏡のランプのスイッチを入れた途端にランプが切れました。
その日は検査は中止になりました。
後日鋭匙まで持ち出して病魚の鱗をガリガリしました。
ガリガリされた魚です。
ちなみにマゾテン・塩・メチレンブルー浴の3日目です。
こんな感じでサンプルを取って見てみると、こんなのが一匹みつかっただけでした。
顕微鏡の400倍で見てこんな感じです。
犯人がこやつ達かどうか結局分からなかったのですが、
こやつらの専門家の方がもしこのブログ記事をご覧になられましたら、
是非ご教授下さい。
粘液病(白雲病とほぼ同じ病気かな?)の原因となる原虫の同定は残念ながら出来なかったけれど、
今回の粘液の増加や剥離した病魚にはホルマリンが著効しました。
それもやや薄めでも効果が認められました。
成書では2~3ml/100Lですが、1,5ml/100Lでも効果がありました。
一番上の画像が3月28日のものですが、その真ん中の魚が本日4月2日に産卵しました。
なんと雄も雌もまだホルマリン浴中の産卵でした。
人工授精でブンブン丸の精子を使いました。
投稿者 石原