らんちゅうブログ
2017年3月16日 木曜日
受精卵の観察画像
仕事に使っているカメラで受精卵を顕微鏡撮影してみました。
水中で撮影をしているとすぐにレンズが曇ってしまいます。
受精後4日目の画像です。(16日撮影)
よく見ると背骨もできているようです。
水温が18℃でうまく管理できていれば5日目から孵化が始まります。
見えますかー?
リンゲルを使っての人工授精3日目の受精卵と無精卵の画像です。
受精卵は発眼しています。
白く見えるのは無精卵です。
自然産卵になってしまうと無精卵の比率が多くなり目立ちます。
受精卵は見えにくく受精しているのだろうか?
と受精卵を見つけるまでは不安な日を過ごします。
発眼している卵をそこそこ見つけると、ほっと胸をなでおろします。
今回の産卵の1日目はお気に入りの雄達の精子の出が悪かった為
に手絞りに加えて、一部リンゲルによる人工授精をしました。
リンゲルによる人工授精はダマになりやすいですね。
私が単に苦手なだけかもしれませんが・・・
無精卵にはカビ(水生菌)が生えます。
カビはどんどん受精卵にも広がり受精卵を死に追いやります。
卵がダマになっているほどカビの被害はひどくなります。
カビの発生を抑えるために今回はメチレンブルーで消毒しました。
卵の入った発砲スチロールに直接薄めたメチレンブルーを入れるだけでも良し。
今回は産卵の翌日に水替えを兼ねて卵の消毒をしました。
水温を合わせたカルキを抜いていない水に市販のメチレンブルーを2滴入れました。
卵の付着した寒冷紗を移動させて終了です。
4日目の受精卵です。
3日目とほぼ同じ場所を撮影してみました。
水生菌の発生は認められません。
孵化を翌日に控えて孵化舟へお引越しさせました。(16日)
手前の寒冷紗は手絞りによる人工授精の卵です。
奥の寒冷紗がリンゲルを使った人工授精の卵です。
今回は手絞りの方がリンゲルを使うより受精率が高かったです。
もちろん使った精子の状態も違いましたが・・・
手絞りによる人工授精卵(弱拡大)
手絞りによる人工授精卵(強拡大)
発眼した卵は可愛いですよね。
お約束はできませんが機会があれば精子の受精能(受精可能な時間)
について画像で検証出来れば・・・
と考えています。
準備が大変なんだよな。
投稿者 石原